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大企業出身者がベンチャー企業で実際にアジャイル開発をして分かったメリット・デメリット|ぷんぬの森

 

アジャイル開発を導入しようとしている人「大企業がアジャイル開発を導入することが昨今のトレンドとなってきているなー。大企業で行われているウォーターフォール型の開発文化に染まった人がアジャイル開発を経験したときに感じたメリット・デメリットってどんなものなんだろう~」

 

こういった疑問に答えます。

 

もくじ

 

この記事を書いている私は、大手大企業で製品開発を7年経験した後、ベンチャー企業に転職しアジャイル開発手法でソフトウェア開発をしている者です。

 

大企業の開発手法であるウォーターフォール型開発とベンチャー企業でよく導入されているアジャイル開発を両方経験した私が、

アジャイル開発についてのメリット・デメリットを実体験に基づいて解説します。

 

1.アジャイル開発の概要

  アジャイル開発とは、短い開発期間で小さな機能を実装することによって、リスクを最小限に抑える開発手法です。
機能ごとに完成品が出来上がるため、お客様の要望に沿ってプロダクトの価値を最大化することができます。
従来の日本の会社は、長い間ウォーターフォール開発を開発モデルとして選択されてきました。
しかし、近年、変化に対応できるアジャイル開発が注目されつつあり、日本コカ・コーラをはじめこの開発手法を取り入れる会社が出てきています。

 

ウォーターフォール開発では、要件定義→設計→開発→テスト・評価という段階を経て商品を開発してきます。上流から下流まで順次に移行していき開発をすすめます。
一方で、アジャイル開発は、大まかな計画・仕様(≒インセプションデッキ)を立てた上で、その仕様を2週間程度の期間の繰り返し開発を行っていきます。
個々の機能を独立して設計→開発→テスト→運用を繰り返して完成させていくため、開発期間中に仕様変更があっても変更に対応できます。

 

アジャイル開発で具体的に使われるインセプションデッキ、ユーザーストーリー、スクラム等の用語の説明や実際のやり方に関しては、記事にするととても長くなってしまうので、今回の記事には説明しません。

おすすめの書籍だけ紹介しておきます。
アジャイル開発にも色々と種類がありますが、私が転職した東京のベンチャー界隈で一番有名なのは「アジャイルサムライ」という本です。(逆にこの本以外を参照して開発を行っている会社は見つからない)
1日~2日くらいでさらっと読めるくらい見やすいしまとまっていてとてもおすすめできる一冊です。プロジェクトでありそうなトラブルに対しての考え方も載っているので理論的なことでなく実践的な本となってます。

 

2.大企業出身者がベンチャー企業で実際にアジャイル開発をして分かったメリット・デメリット

 

ここからウォーターフォール開発を経験してきた大企業出身者がベンチャー企業で実際にアジャイル開発をして感じたメリット・デメリットについて解説したいと思います。

 

①アジャイル開発のメリット

・仕様変更に対応できる。

アジャイル開発のメリット一つ目は、「仕様変更に対応できる」ことです。
アジャイル開発は、仕様変更があることを前提とした開発手法であるため、開発のどの段階での仕様変更も容易に対応することができます。

一方で、大企業にいたときのウォーターフォール型の開発の場合は、、、
要件定義→設計→開発→テスト・評価のうち仕様変更できるのは基本的に要件定義の段階のみとなります。

しかし、実際の開発現場ではテスト・評価の段階で、仕様を決定した段階から長い年月が経過しているため、
以下2つのようなことがよく起こります。

①競合他社が新商品を発売してきて競争力のない商品となってしまった。

②役員が気分が変わって仕様変更してきた。

上記のような仕様変更せざるおえない場合でも、大企業ではプロジェクト日程が変更できない場合がほとんどなのでプロジェクト日程そのままで仕様変更に対応した完成品を急ピッチで作らないといけません。
開発メンバーのストレスとサービス残業のオンパレードとなります。
このような大企業時代の経験をしてきた私にとっては、「仕様変更に対応できる」特徴は素晴らしい点だと思います。

・顧客のニーズを最大化できる。

 アジャイル開発のメリット二つ目は、「顧客のニーズを最大化できる」ことです。
アジャイル開発は、2週間に1度の開発の繰り返しをして顧客に協力してもらい成果物の評価をしてもらいます。
したがって、開発の成果物を随時チェックしてもらいその次のイテレーションで開発のフィードバックを織り込むことができます。

一方、大企業での開発では、仕様を綿密に検討したものの一番最後の評価の段階で顧客の期待値に対しマッチしていなかったことがよくあります。
そもそも仕様が作られてから評価の段階に至るまで長い期間経っているので顧客のニーズが変わってきていることと、
顧客に評価してもらって初めて分かる視点というものがあるので、顧客の期待値を開発終盤で確認するプロセスがナンセンスですよね~。
このような場合もプロジェクト日程はそのままで、急ピッチで仕様変更に対応したものを作ります。
このような大企業時代の経験をしてきた私にとっては、「顧客のニーズを最大化できる」特徴も素晴らしい点だと思います。

②アジャイル開発のデメリット

・納期が変更することが絶対できないプロジェクトには適用できない。

 アジャイル開発のデメリット一つ目は、「納期が変更することが絶対できないプロジェクトには適用できない」ことです。
アジャイル開発は常に修正を繰り返すので、最終的な完成品が出来上がる日程の予測が難しいです。
したがって、基本的には顧客へ最終的な完成日程が流動的になることを理解してもらうことが前提となっています。
大企業の開発手法であるウォーターフォール型では、上流から下流行程にいくまでスケジュール日程が厳密に管理されています。
そのため、その文化に慣れた企業がこのアジャイル開発の日程の流動性を受け入れるためには、このデメリットが相当のハードルとなると思います。
(私が大企業にいたときの文化から感じるに、このデメリットを受け入れるのは無理だと思っています。)

・高いコミュニケーションコストが必要。

 アジャイル開発のデメリット二つ目は、「高いコミュニケーションコストが必要」ことです。
アジャイル開発では、インセプションデッキという大まかな仕様・計画を元に開発をすすめます。
そのため、詳細な仕様のすりあわせは、常に開発に携わるすべての人が一度に集まって強いコミュニケーションをすることで伝達をしています。
ただ、大企業のウォーターフォール型でも精巧な要件定義書を作り意思疎通したとしても、部署間で前提知識が違ったりで伝達ミスが発生することが頻発します。
したがって、結局、一つ一つコミュニケーションをして仕様を確認するので、両方の開発を経験した私の肌感覚では、実際のコミュニケーションコストはそんなに変わらないんではないかな~と思います。

 

これからも大企業からベンチャー企業に転職した経験を生かした記事を書いていきたいと思います。

ではでは。

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